※この記事は、2020年8月に公開した内容を、2026年8月時点の制度や暮らしに合わせて見直したものです。記事内の写真や一部の価格は、2020年当時の記録として掲載しています。
お金を貯めようと思ったとき、最初に浮かぶのは「使うのを我慢すること」かもしれません。
でも、毎回の買い物で気合いを入れ続けるのは、私には合いませんでした。
ご飯は乾麺だけ。
少しくらい暑くても、エアコンを使わず水風呂へ!
・・・という根性の話ではありません。
私が続けてきたのは、一度だけ見直したら、その後はあまり考えなくても支出を抑えやすくなる仕組みです。
この記事では、2020年に書いた実践を振り返りながら、現在も使える考え方へ整理し直します。
先に結論|貯金は、残ったお金ではなく先に分けておきます
貯金を続けるうえで大事なのは、意志の強さだけではないと思っています。
給料やアルバイト代が入ったら、使う前に一定額を別の口座へ移しておく。
その残りを、今月使えるお金として考えます。
金融庁も、家計管理の基本として、収支を黒字にして黒字分を貯蓄することや、給料日に一定額を自動で貯蓄用口座へ移す方法を紹介しています。
金額は、家庭の収入や支出によって違います。
毎月同じ額が難しければ、少額から始めたり、余裕のある月だけ増やしたりする形でもよいと思います。
貯金の仕組みを先につくっておくと、毎回「買うか、我慢するか」で悩む場面を少し減らせることがあります。
「18歳までに100万円」は、全員に当てはまる目標ではありません
この記事を最初に書いた2020年、私は高校生とお金について話す中で、「18歳までに100万円」を一つの目安として伝えていました。
月に3万円を1年間貯めると36万円です。
3年間なら108万円になります。
ただし、これはアルバイト収入の多くを貯められる場合の計算です。
学業、家庭の事情、友人との付き合い、必要な買い物などは、一人ひとり違います。
100万円は公的な基準でも、誰もが目指すべき金額でもありません。
今振り返ると、大事なのは100万円という数字より、少額でも「入ったお金を全部使わず、一部を残す経験」を早くから持つことだったのだと思います。
『バビロンの大富豪の教え』で知られる考え方の一つに、収入の10分の1を先に残すというものがあります。
仮に、働く期間を通じた収入が2億円なら、その1割は2,000万円という単純計算になります。
ただし、生涯に得る収入は、働き方や勤続期間などによって大きく違います。
2019年に話題になった「老後2,000万円」も、特定のモデル世帯による試算で、誰にでも同じ金額が必要という意味ではありません。
収入の1割も、すべての方が必ず守る目標ではなく、将来のお金を少しずつ残すための一つの考え方です。
好きなことにお金を使うのも、生活の一部です。
使うことと貯めることの両方を、自分の暮らしに合わせて考えられるのが理想なのではないでしょうか。
方法1|給料日に、貯める分を自動で分けます
いちばん先に整えたいのは、先取りで貯める仕組みです。
給料日に自動振替を設定したり、給与振込口座から貯蓄用口座へ定額を移したりします。
残ったら貯めようと思うと、残らない月があります。
先に分けておけば、毎月考え直さなくても続けやすくなります。
生活費が足りなくなるほど無理に設定する必要はありません。
まずは、なくても困りにくい金額から始め、家計に合わなければ見直してよいと思います。
貯蓄用口座は、生活費の口座と分けています
貯蓄用のお金は、毎日の支払いに使う口座と分けておくと、残高を使い込まずに管理しやすくなります。
私は、貯蓄用口座の候補として楽天銀行を使っています。
オンライン銀行は、店舗へ行かずに手続きしやすく、普通預金の金利が比較的高い場合もあります。
一方で、対面での相談や現金の入出金を重視する方には、使いにくいこともあります。
楽天銀行では、楽天証券との口座連携サービス「マネーブリッジ」を設定すると、普通預金に優遇金利が適用されます。
2026年7月1日時点では、普通預金残高1,000万円以下の部分は年0.38%、1,000万円を超える部分は年0.32%です。いずれも税引前で、金利は変更されることがあります。
以前は区切りとなる残高が300万円だった時期もありましたが、現在は1,000万円です。
銀行が破綻した場合、利息の付く普通預金や定期預金は、一つの金融機関につき、預金者一人あたり元本1,000万円までと破綻日までの利息が保護されます。
それを超える預金がある場合は、銀行を分けることや、一定の条件を満たす決済用預金を選ぶ方法もあります。
証券会社に預けた有価証券や金銭は、原則として証券会社自身の資産と分けて管理されます。証券会社が破綻しても、分別管理されている顧客資産は返還される仕組みです。
ただし、値下がりによる損失まで守られるわけではありません。また、分別管理に不備があり返還できない場合の投資者保護基金による補償は、一人あたり1,000万円までです。
「銀行の1,000万円を超えた分は、証券会社へ移せばすべて保証される」という単純な仕組みではない点には、注意が必要です。
方法2|スマホは、料金だけでなく使い方に合うかで選びます
以前は、格安スマホへ変えることで通信費を大きく抑えられました。
現在は大手通信会社にもさまざまな料金プランがあり、単純に「格安スマホなら安い」とは言い切れません。
確認したいのは、次のような点です。
- 毎月使うデータ容量
- 通話の時間や回数
- よく使う場所の通信エリア
- 店頭サポートが必要か
- 端末代を含めた総額
契約を一度見直すだけで、その後の固定費を毎月抑えられることがあります。
安さだけでなく、自分が困らずに使えるかまで含めて比べるのがよさそうです。
方法3|電気・ガスは、契約内容まで確認します
電気とガスは、会社や料金プランを比べることで安くなる場合があります。
ただし、セット契約が必ず安いわけではありません。
解約金、割引の期間、燃料費調整額なども含め、今の使用量で比べる必要があります。
私は、電気料金については、燃料費調整額があるかだけでなく、調整額に上限があるかまで確認できれば、プラン選びとしてはまず80点くらいだと考えています。
規制料金には燃料費調整額の上限がありますが、自由料金のプランには上限がない場合があります。
電気もガスも、同じ会社やプランがずっと自分の暮らしに合うとは限りません。
年に1回くらい、料金体系、毎月の使用量、調整単価、解約金などを見直し、必要であれば利用する会社そのものを比べるくらいが続けやすいと思います。
契約アンペアを下げると、料金プランによっては基本料金が下がることがあります。
一方で、同時に使える電気が少なくなり、ブレーカーが落ちやすくなることもあります。
また、以前の記事では「120Wなら12A」と書いていましたが、これは計算の誤りでした。
家庭用の電圧を100Vとして単純計算すると、120Wの電化製品は約1.2Aです。
使っている家電と契約内容を確認したうえで、電力会社へ相談するのが安心です。
方法4|支払い方法は、増やしすぎず明細を確認します
私は、よく使うカードを1〜2枚に絞ってきました。
支払いをまとめると、明細を確認しやすくなり、ポイントが付くこともあります。
ただし、現金よりカードのほうが合うとは限りません。
カードは後払いなので、使った感覚と口座から引き落とされる時期がずれることがあります。
使いすぎや不正利用を防ぐためにも、利用通知を設定し、明細を定期的に確認することが大切です。
ポイントを得るために買い物が増えたら、本末転倒です・・・。
それより先に、スマホや電気・ガスなどの固定費を一度見直すほうが、家計への効果が大きくなることがあります。
たとえば固定費を月1,000円減らせれば、1年間で1万2,000円です。
1%還元のカードで1万2,000ポイントを得るには、単純計算で120万円の支払いが必要になります。
細かなポイントを追いかけるより、毎月出ていく金額の根本を見直すことを先にしたいと考えています。
還元率だけで選ぶより、普段使う場所、年会費、管理のしやすさで決めるほうが、私には合っています。
方法5|飲み物は、無理のない日だけ持参します
水筒を持っていくと、外で飲み物を買う回数を減らせます。
2020年の記事では、ペットボトル飲料を1本140円として計算していました。
毎日1本なら、140円×365日で51,100円です。
10年間、同じ価格と頻度が続く単純計算では51万1,000円になります。
もちろん、実際の価格は変わりますし、毎日必ず持参できるとも限りません。
水筒を洗う手間もあります。
それでも、「今日は持っていけそう」という日に続けるだけで、長い目では差が出ることがあります。
コーヒーも、私は家で豆を挽いて飲むのが好きです。
外で飲む楽しみは残しながら、普段は家でいれる。
我慢ではなく、家で楽しめるものを持っていることが、結果として支出を抑えることにつながっています。
使っている電動グラインダーや、家で続けやすかった淹れ方は、「豆から淹れるコーヒーは格別❗️7年続いた理由|電動グラインダーと美味しく淹れる3つのコツ」にまとめています。
方法6|安い店では、使い切れるものだけ選びます
2020年当時、業務用の商品を扱うスーパーで撮った写真がこちらです。
当時は、ピノが84円で売られていました。
今見ると、物価が変わったこともよく分かります・・・。
安い店でも、すべての商品がいつも安いとは限りません。
量が多く、使い切れなければ、かえって無駄になることもあります。
我が家では、冷凍の刻みタマネギなど、価格だけでなく料理の時間も減らせるものが便利でした。
普段の店の価格と比べながら、使い切れるものだけ取り入れるくらいが続きやすいと思います。
健康は、節約の手段ではなく暮らしの土台です
以前の記事では、「健康が何よりの節約」と書いていました。
ただ、病気や障害は、本人の努力だけで防げるものではありません。
医療費がかかることを、自己管理の問題に結びつける書き方にはしたくないと思うようになりました。
それでも、できる範囲で体を動かしたり、休んだりすることは、暮らしを続ける土台になると感じています。
私は、階段を使うことや自転車通勤を続けてきました。
調子がよければ筋トレもしますが、仕事で疲れた日は自転車通勤だけで終わることもあります。
お金のためというより、これからも家族と動ける体でいたいから続けています。
貯めたお金を投資するかは、別に考えます
2020年の記事では、貯めた後に「積立NISAで増やしていきましょう」と強く勧めていました。
現在のNISAは、2024年から始まった制度です。
「つみたてNISA」は2023年までの旧制度名で、現在はNISAの中に「つみたて投資枠」と「成長投資枠」があります。
日本国内に住む、その年の1月1日時点で18歳以上の方がNISA口座を開設できます。
ただし、NISAは投資による利益を保証する制度ではありません。
投資信託や株式は、値上がりすることもあれば、元本割れすることもあります。
長期・積立・分散によって値動きの影響を抑えることは期待できますが、必ず利益が出るわけではありません。
預貯金と投資には、それぞれ違う役割があります。
近いうちに使うお金まで投資へ回すのではなく、家計、必要になる時期、どの程度の値下がりまで受け止められるかを考えて選ぶものだと思います。
「銀行預金より何倍も増える」と単純に比べられるものではありません。
投資をしないという選択も含め、自分の暮らしに合う方法を選ぶことが大切です。
まとめ|続いたのは、我慢より仕組みでした
この記事で紹介したのは、次の6つです。
- 給料日に、貯める分を先に分ける
- スマホの契約を使い方に合わせて見直す
- 電気・ガスの契約内容を確認する
- 支払い方法を増やしすぎず、明細を見る
- 水筒や家での飲み物を、無理のない範囲で取り入れる
- 安い店では、使い切れるものを選ぶ
全部を一度に始める必要はありません。
一度だけ見直せば、その後はあまり考えなくても続くものから手をつける。
私の場合は、その形がいちばん長く残りました。
貯めることだけが暮らしの目的ではありません。
今を楽しむお金も残しながら、これから困ったときに動けるお金も少しずつ用意しておく。
その両方があると、選べることが少し増えるのではないかと考えています。
参考・出典
- 金融庁「資産形成の基本」
- 金融庁「NISAを知る」
- 楽天銀行「マネーブリッジ」
- 金融庁「預金保険制度」
- 金融庁「証券会社等が破綻した場合」
- 日本投資者保護基金「よくあるご質問」
- 筑摩書房『バビロンの大富豪』
- 労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2025」
- 金融庁「高齢社会における資産形成・管理」報告書案
- 資源エネルギー庁「燃料費調整制度について」
- 東京電力エナジーパートナー「燃料費調整制度について」
- 東京電力パワーグリッド「ボルト・アンペア・ワット」
- 東京電力エナジーパートナー「ご契約アンペアの選び方」
- 消費者庁「クレジットカードの不正利用にご注意ください!」
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※この記事は、公式資料と私自身の生活での実践をもとに書いています。家計や投資に合う方法は、収入、支出、家族構成、今後必要になるお金などによって異なります。
ゆるきりん🦒










